エスプレッソの液⾯に浮かぶ泡。クレマ。
その正体は、コーヒーと⽔が接触するときにできる
油脂と微細な空気の乳化物です。
トロっとしたおいしそうな見た目だけでなく
エスプレッソの⾵味と⾹りを閉じ込める重要な役割も持っています。
クレマにも良し悪しがあり
良質なものは⾦茶⾊から濃いキャラメル⾊の美しい層で
エスプレッソの味わいを豊かにします。
ところで、そのクレマ
使う豆の種類によって「出やすさ」があることはご存じでしょうか?
豆から始まる至福の一杯
エスプレッソの味は豆が決める!
今回は豆の種類についてお話します。
⼀般的にエスプレッソ⽤として使⽤される⾖には
「ロブスタ種」と「アラビカ種」があり、それぞれ独⾃の特性を持っています。
強い苦味と⾼いカフェイン含有量で知られています。
ナッツや⽊質感のある⾵味を持ち、耐病性が⾼く低地での栽培が可能です。
より濃厚でクリーミーなクレマを形成しやすく、エスプレッソに深みと強さを加えます。
好みによっては苦味が強すぎると感じる場合もあります。
繊細な⾵味と酸味で⾼く評価されています。
フルーティーでフローラルなアロマが特徴的で、好んで使⽤するコ ーヒー愛好家も多い品種です。
カフェイン含有量はロブスタ種に⽐べて低めで、⾼地での栽培に適しています。
繊細でバランスの取れたエスプレッソを作り出しますが
ロブスタ種に比べて油分が少ないため、クレマが薄くなることもあります。
アラビカ種とロブスタ種をブレンドすることで
⾵味のバランスを取りながらクレマの質を向上させることもできます。
豆の種類だけでなく、鮮度も重要です。
焙煎されたコーヒー⾖は時間が経つとガスを放出し
このガスは⾖表⾯の油分を酸化させ、⾵味成分の減少につながります。
これによってクレマの形成 能⼒が低下してしまいます。
新鮮な⾖を、焙煎から数週間以内に、直前に挽いて使⽤すること
これがクレマの質を保つ鍵です。
思い通りのクレマが出てくれないときは
豆の種類や鮮度に注目してみると変化があるかもしれません。